知ってますか、バカロレア
今、私が大学で学んでいる
”国際バカロレア(IB)”
というものについて書こうと思います!
国際バカロレアは秒速5センチメートルに等しいです。
頭が狂ったわけではありませんのでご安心を。
「秒速5センチメートル」は新海誠監督の作品です。
新海監督と言えば昨年、「君の名は。」で大ブレークしました。
そんな彼の作品はもっと注目を浴びても良いはずなのに、いまいち認知度が低いと思います。
IBも同じです。もっと注目を浴びるべき存在なのにいまいち認知度が低いです。
文部科学省はグローバル人材育成を目的にIBの普及を目指しています。2018年までに200校までIB校を増やす予定なんです!200校ですよ、来年までに。
学習指導要領と異なる教育システムの導入を猛スピードで行う。これは間違えなく教育界におけるビッグニュースでしょう。
それなのに、私の所属する都留文科大学の学生はIBと聞くとわからない答える人が多いんです。
都留文科大学では多くの学生が教員免許を取得します。そして教員になって日本中に飛び立ちます。まさにこれからの教育を担っていく存在がIBを知らないのです。
そんな問題意識を抱えていたのでこの記事を書くことにしました。
では、ここから本題です。
IB は1968年にジュネーブに生まれた世界共通の教育プログラムで、現在では世界約150カ国で展開されています。国際機関が多く存在するジュネーブでは多民族社会が形成されていたことがそこでできた理由の1つです。どの国にも共通という考えが現代のグローバル社会にフィットしていますね。
でも、IBの最大の魅力はその理念にあると思います。
「国際バカロレア(IB)は、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。
この目的のため、IBは、学校や政府、国際機関と協力しながら、チャレンジに満ちた国際教育プログラムと厳格な評価の仕組みの開発に取り組んでいます。
IBのプログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして共感する心をもって生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。」 (文部科学省)
これが理念です。中でも私がもっとも共感しているのは、「より良いより平和な世界を築く」という箇所です。個人の成長や国の利益を越えて、世界全体がより良くなるために自分にできることを考えるというのは現代のグローバルイシュー解決の第一歩になると考えています。
もちろん、大きな理念だけでなく、生徒が目指すべき学習者像も存在します。
①探究する人
②知識のある人
③考える人
④コミュニケーションができる人
⑤信念をもつ人
⑥心を開く人
⑦思いやりのある人
⑧挑戦する人
⑨バランスのとれた人
⑩振り返りができる人
これらの10個の学習者を目指し、生涯にわたって学び続けるのがIBの生徒です。そしてこの10の学習者に近づくことはIBの理念の達成へと直結していきます。
それぞれの科目や評価方法など詳しいことはまだまだありますが、自分が書くのはここまでにします。
このIB、当初は英語、フランス語、スペイン語の3カ国語でしか学べなかったのですが、最近になって日本語で学ぶことが可能になりました。IBの理念を達成するために言語は関係ないんですね。
IBが完璧とは言い切りませんが、これをきっかけにしてIBが日本社会に知れ渡り、定着してほしいものです。
初めまして
”ひとは皆嫌悪するものに対して批判する権利を持つ。自分で「よりよい案」を提示できないとしても。”
アメリカの教育者、ジョナサン・コゾルの言葉です。
これから綴っていくブログは多かれ少なかれ”教育”に対する対案なき批判になるかと思います。しかし、それでも日々頭の中で ”教育”について考えていること を言葉にしていこうと思います!
紹介が遅くなりました!!
都留文科大学、国際教育学科1年の後藤駿介です。
世界共通の教育プログラムであるインターナショナルバカロレアの教員免許が取れる日本初の学科に所属しています。
少し自己紹介をしようと思います。
私は四方八方、広大な自然に囲まれた山梨県でのびのびと育ちました。
少年時代は野球に明け暮れ、それでも真面目に勉強に取り組んでいました。
甲府第一高校という伝統校を卒業し、それなりに自信を持って大学に来たつもりなのにあることに気づいたんです。
高校までの知識が役に立たない...
それもそのはず。戦後、日本の教育は大きく方向性を変えることがなかったのです。
時代は変化しているのに教育は変わらない...
それでは不確実性に満ちた現代社会を生き抜くことはできないでしょう。
最近ようやく教育改革が話題になっています。いわゆる高大連携接続改革というやつです。でも、それは1つの対応策であって理想の教育になるわけではありません。
私は将来、世界のいろいろな国で教壇に立って、世界中の教育の良いところを吸収し、それらを時代背景や日本の文化、歴史、伝統、国民性などと混ぜ合わせ、日本にフィットする”良い教育”を生み出し、広めるという夢があります。
もちろん、これが理想の教育とは言えません。
しかし、未来を生きる生徒が生きるために本当に必要な力を身につけることができる教育は世界の様々な国にヒントがあると思っています。
日本の教育を良い方向へ導きたい。
自分が今から綴る対案なき批判がいつか形になるように、夢へのプロセスとしてこのブログを書こうと思います!!